初めての作家さんです。
あとで調べたんですが、この本を書いたのが2008年。
その一年後に、置手紙を書いて、失踪されたそうです。
とうさんより3年前の生まれなんで69歳のはず。
黒百合(くろゆり)、多島斗志之(たじま としゆき)、東京創元社、2008.10、20cm 233p、9月
「父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池で”この池の精"と名乗る少女に出会う。」
14歳の男の子二人と一人の女の子が関西の六甲山別荘地で運命的に出会います。
美しい風景をバックに、ひと夏の出来事がたんたんと描かれていきます。
少年少女の微妙な三角関係の青春物語です。
と思って読んでいたら・・・・・・。
「えっー」
「やられた」
いやぁー、これはすごい。
最後の数ページで、いままでのサラッとしたお話しがとんでもないストーリーへ変わってしまいます。
小説としていいのかどうかわかりませんが、とうさんは3回読み直しました。
エンタテイメントものとしては傑作ではないかと。