初めての作家さんです。
代表作と言われている本なんですが、一冊が400ページを超えます。それがなんと上下2巻。
それに、活字が小さくて、二段組み。
これはかなり手ごわそうです。
上巻、1997.12、20cm 426p
下巻、1997.12、20cm 443p
「人質は350万キロリットルのビールだ―業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロ。犯罪が犯罪を呼び、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。犯人たちの狂奔と、それを覆い尽くす地下金融の腐臭は、いつ止むのか。」
しょっぱなから、旧字体で書かれたよみづらーい手紙が延々と・・・・。
なんかわかりづらくておもしろくなさそうな話が次から次へと・・・・。
で、上巻の後半になって、やっと事件が・・・・・。
誘拐される社長、犯人グループの薬局店主、刑事、ネタを追いかける新聞記者、捜査する刑事などなど登場人物がいっぱいで、誰が主人公なんだぁー?
最後まで読みました。
「やっと、読んだぁー」、高い山を登り終えた充実感です。
これはほんものの傑作です。
「グリコ・森永事件」からヒントを得た作品だと言われています。
合田雄一郎シリーズの3作目ということですが、別に彼が主役と言うことではありません。
みんなが、そして、その時代が主人公って感じです。
高村薫さんて男性だとばかり思っていたら、女性でした。