DVD「そこのみにて光輝く」

だいぶ前に本屋さんで、久しぶりにキネマ旬報を手に取りました。

2014年のキネ旬ベスト1を知りたかったんです。

洋画は「ジャージー・ボーイズ」でした。さっそく、DVDをレンタルして観ました。クライマックスの「君の瞳に恋してる」が流れるシーンは、ほんとすばらしいです。

で、日本映画ベスト1は、「そこのみ・・・・」。

「いったい、いつ、どこで上映してたんだっけ?」状態です。もしかして、ジャック&ベティでそっと上映してたのかも。

すぐに、レンタルしようと思ったんですが、なんか暗そうなんで、ちゅうちょしていました。

そこのみにて光輝く」、2013年、120分、日本、初公開年月 2014/04/19、R15+、レンタルDVD、352円

Sokonomite

「短い函館の夏。仕事を辞め、自堕落な毎日を過ごす達夫。ある日、パチンコ屋で知り合った青年の姉、千夏と運命的な出会いを果たす。しかし千夏は家族を守るために自らの人生を諦め、絶望の中に生きていた。」

予想通り暗い。これ以上の不幸な人生はないんじゃないかと・・・・。途中で観続けるのがつらくなるような・・・・。

一瞬、幸せな未来が見えるんですが、予想通り、悲惨な結末へ。どん底どん底へ。

綾野剛さんと池脇千鶴さんが、体当たり演技です。でも、それ以上に、弟役の菅田将暉(すだまさき)さんが、光っています。彼のノーテンキなちょっとあぶない人の良い雰囲気がこの映画を救っています。

どん詰まり感満載、絶望的な状況で、ラストは、浜辺で立つふたりに、朝陽があたります。

そこのみにて光輝く」の意味がわかります。少しは明るい世界が見えそうな予感をさせるエンディングだけが救いです。

とは、言っても、この映画は、やはり、しんどい。

これを映画館で、1,100円出してみるかというと、???

キネ旬の選考委員は映画通の方ばっかりなんでしょう。そういう方々が選ぶと、こんな悲しい話が一位に、・・・・。

たしかに、「ワイルドスピード」みたいな映画は、スカッとして、すぐに忘れちゃいそうですが、こういう映画は、重たくて、後々引きずってしまいます。それが良い作品かどうかは別だと思うんですけど・・・。

もうちょっと、明るい映画を、ベスト1に選んでほしかったなぁー。