ちょっと前に、「コインロッカー・ベイビーズ」を読みました。読みづらかったし、痛かったし、よくわかんなかったです。そして、次に選んだのが・・・・。
「テニスボーイの憂鬱」、村上龍、1985.3、445p
「地主の一人息子の青木はステーキ屋の経営も、妻子も二の次というほどのテニス狂。彼はCMモデルと熱烈な恋に落ちたり、サイパンで出会った美女に一目惚れしてしまったり・・・・。」
「コインロッカー・・」は、SF小説みたいなとんでもない話でした。
それに比べれば、「テニスボーイ・・」はまだ、ちょっと現実味があるような・・・・。
土地成金の道楽息子が、親の金でステーキ屋のオーナーになり、結婚し、子供ができて、テニスに夢中になり、お酒に、愛人に、そして、仕事に励んで、お店を拡大していくというバブル感あふれる物語です。
村上龍さんの独特のリズムのあるごつごつした文章にも、だいぶ慣れてきて、けっこうスラスラと、おもしろく読みました。
いまの気持は、さらに、もう一冊くらい読んでみようかなぁー。
それにしても、主人公が、うらやましいというか、しんどそうというか、キラキラ輝くようにみえる恋愛をするというのはけっこう疲れるもんだなぁーって思ってしまいます。
父さんには、もちろん、最初からそんなタフさもお金もありません。
主人公は、ブラジルから牛肉を輸入して、シュラスコ料理店を出店します。ベイクォータでシュラスコを食べてきたばかりなんで、「偶然だぁー」。
最終ページで、この小説が、「ブルータス」に連載されていたことを知りました。懐かしいなぁー。「ポパイ」に「ブルータス」かぁー。
主人公は、サイパン店を出店します。そのころは知りませんが、父さんが2005年にダイビングでサイパンを訪れたときは、バブルはじけて、けっこう街並みが寂しかったです。日の丸航空直行便の撤退が致命傷だったんじゃないでしょうか。
このブログのプロフィール上の写真は、サイパンのダイビングスポット「グロット」での写真です。