米澤さんの21冊目の本は、作者初めての時代物です。
それも戦国時代。
「織田信長に反抗して有岡城に立て籠った荒木村重は、難事件を解決するため土牢の黒田官兵衛のところへ。」
4編の短編集です。でも、すべてがつながっています。
時代物なので、言葉遣いがむずかしい。そのため読みづらい。
文言の意味をその都度調べたくなるんですが、えいやっーと勘で読み進めていくと、そして、半分くらい読むと慣れてきます。
ひとつひとつのトリックはそれほどたいしたことはないんですけど。
最終章で大きな仕掛けがありました。
実際の歴史は変えずに、そのすきますきまをミステリーで埋めていくというかなり挑戦的な本じゃないかと思います。
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米澤穂信(よねざわほのぶ)さんの作品の中でこれまで読んだものは下記です。
満願、儚い羊たちの祝宴,、氷菓、春期限定いちごタルト事件、さよなら妖精、王とサーカス、折れた竜骨、インシテミル、本と鍵の季節、愚者のエンドロール、夏期限定トロピカルパフェ事件、クドリャフカの順番、Iの悲劇、追想五断章、ボトルネック、遠まわりする雛、ふたりの距離の概算、いまさら翼といわれても、真実の10メートル手前、リカーシブル、黒牢城