追想五断章

米澤さんの14冊目の本です。
氷菓」などの青春学園ミステリーを書くかと思うと、「満願」のようなダークな小説も書けるというすごい作家さんです。

追想五断章、米澤穂信集英社、2009.8、20cm 236p、7月

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古書店アルバイトの菅生芳光は、報酬に惹かれて、依頼人の亡くなった父が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。」

「リドルストーリー(結末をぼかした物語)」がキーになっています。
出だしは、「ビブリヤ堂」みたいな本にまつわるミステリーかと思っていたら…。
読み進めると、どんどん不安になってきます。
そして、ラストは二重三重の仕掛けがあって…。
ただ、米澤さんの本の最初に読まないほうがいいでしょう。
なぜなら、すごいけど、地味出し、くせになるような後味の悪さだからです。
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米澤穂信(よねざわほのぶ)さんの作品の中でこれまで読んだものは下記です。
満願、儚い羊たちの祝宴,、氷菓春期限定いちごタルト事件さよなら妖精、王とサーカス、折れた竜骨、インシテミル、本と鍵の季節、愚者のエンドロール夏期限定トロピカルパフェ事件クドリャフカの順番、Iの悲劇、追想五断章