東野さんは21冊目です。
あの「白夜行」の続編とも言われている作品です。
ということなんで、わざといままで避けていました。
「白夜行」が好きな作品なんで。
幻夜、東野圭吾、集英社、2004.1、20cm 524p、2月
「1995年西宮。父の通夜の翌朝に、大地震の狂騒で出会った美しく冷徹なヒロインと、彼女の意のままに動く男。女に疑念を持つ刑事。」
主人公は新海美冬、悪女の中の悪女。
それにもてあそばれる男たち。
ここまで徹底されると気持ちいいというか。
「白夜行」の続編かといわれたら続編のような、そして、違うといわれれば違うような。
あとで調べたら、東野さん自身も明言されていないようです。
前作には主人公ふたりに同情できる出来事があり、さらに、ふたりの内面を一切描かないという内容に引き込まれました。
一方、この作品は、ふたりのやり取りも、そして、雅也の内面も描いています。
それによって、より美冬の悪女ぶりがきわだってきます。
それにしても、哀れなおとこの話です。
映画「砂の器」では、主人公は大阪大空襲を利用します。
本作は、阪神大震災です。
そいえば、宮部さんの「火車」も入れ替わりものだったなぁー。
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これまでに読んだ東野さんの作品は下記です。
白夜行、プラチナデータ、容疑者Xの献身、流星の絆、秘密、新参者、探偵ガリレオ、マスカレードホテル、マスカレードイブ、ナミヤ雑貨店の奇蹟、禁断の魔術ガリレオ、ラプラスの魔女、虚像の道化師 ガリレオ7、疾風ロンド、夢幻花、マスカレード・ナイト、パラレルワールド・ラブストーリー、手紙、仮面山荘殺人事件、人魚の眠る家、幻夜