たゆたえども沈まず

初めての作家さんです。

まったく予備知識もなく予約しました。

行列は長かったです。

たゆたえども沈まず、原田マハ幻冬舎、2017.10、20cm 408p、9月

「19世紀末、パリ。浮世絵を引っさげて世界に挑んだ画商の林忠正と助手の重吉。日本に憧れ、自分だけの表現を追い求めるゴッホと、孤高の画家たる兄を支えたテオ。四人の魂が共鳴したとき、あの傑作が生まれ落ちた―。」

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これは、ゴッホと彼を支えた弟テオ、日本人画商林忠正、そして作者がつくった忠正の弟子重吉。

その四人の物語です。

あの有名なゴッホですが、生前に売った絵の枚数はたったの1枚。

彼の作品は生きている間には認められなかったわけです。

日本の浮世絵がパリで人気を博し、それに影響されたゴッホの作品が日本でも愛されているということに、なにか因縁めいたものを感じます。

読み始めたら、止まらなくなりました。

19世紀末のパリの街並みが目の前に浮かぶようです。

題名が意味するのはパリのようです。

セーヌ川の氾濫、戦争や革命が続いても生き抜いてきたパリ。パリはたゆたえども沈まない。

パリに行きたくなります。