これまで、村上さんの作品は、「1Q84」、「世界の終わりと・・・」、「羊をめぐる・・」、「ダンス・・」、「ねじまき鳥・・」、「海辺のカフカ」、「ノルウェイの森」、「色彩を持たない・・・・」、「アフターダーク」、「騎士団長殺し」を読みました。
そして、次に借りたのが、村上さん30歳の長編第1作です。1979年のことです。
風の歌を聴け、村上春樹、講談社、1979.7、20cm 201p、9月
「1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。」
比較的短い作品ということで、一気に読み終わりました。
村上さんは最初はこんな感じの小説だったんだぁーって感慨深いです。
サラサラと気持ちよく、とっても読みやすく、別にごてごてしたすごい物語があるわけでもなく、そして、すごくわかりやすいような、でも結局よくわかんないような・・・・。
主人公の”僕”のまわりには、いろいろな人物が登場し、そして、いろいろなことを話していきます。
でも、それらが、まったく、まじわらなくて、結末もありません。
ぜーんぶほったらかしです。
「エッ」と思ったのは、しばしば登場する「デレク・ハートフィールド」という作家さんのことです。
どういう人物なのかと調べてしまいました。
そうしたら、村上さんが考え出した”架空の作家”ということがわかりました。
ということは、あとがきもまた小説の一部だったんだということだけは、ハッキリしました。
それ以上の推察はとってもできません。