蹴りたい背中

だいぶ前に、金原ひとみさんの「蛇にピアス」といっしょに、芥川賞を受賞した作品だと思います。それにしても、「蛇にピアス」は読んでいて、痛かったなぁー。

蹴りたい背中」、綿矢りさ、2003.8、140p

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「高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。友情か、臆病な恋か。」

別にたいした出来事は起こりません。

こういう女子高校生の気持はよくわかりませんが、さらに、男子の「にな川」の気持も良くわかりません。

結局は、いつもどおりの元の状態に落ち着いてしまうんですけど・・・・。

おもしろすぎる本を読み続けていたんで、こういった本にであうと、一瞬、「あれっ」って思ってしまいます。

でも、サラッーとした感じで、けっこうさわやかな気分を味わいながら、一気に読んでしまいました。

芥川賞なんで、「純文学」という分類なんでしょう。昔は「純文学」というのは、もっと敷居が高いもんだと思っていましたが。時代によって、定義も少し変わってきているのかも・・・・。

4月から、図書館で本を借りて読むようになったんで、軽い気持で読み始めるようになったような気がします。たぶん、書店で大金を出して買った本なら、きちんと読もうと構えてしまいます。借りた本なら、途中でダメなら、そのまま返してしまえばいいわけですから。

でも、途中で放り出した本はいままでのところありません。わかりにくいところがあっても、ザッーと流して読んで、あとから、「あっ、そうだったんだぁー」ってこともしょっちゅうです。

軽い気持が読書が長続きする秘訣じゃないかと思いはじめています。図書館バンザイ。しかし、作家の方の収入のことを考えると申し訳ないような・・・・。