火車

TVで以前、「名もなき毒」を見ました。でも、本のほうは他の作品を含めて1冊も読んでいません。でも、人気のある作家さんなので、おすすめがあった下記を借りました。

火車」、宮部みゆき、 1992.7、358p

Kasya

「和也の婚約者だった関根彰子は、本物の関根彰子に成りすました偽者ではないのか?だとすると、その正体は?また、本物の関根彰子はどうなったのか?」

休職中の刑事が、行方不明になったある女性を探しはじめ、過去にさかのぼってゆく途中で、その人物があるとき、別の人間と入れ替わったことがわかるところで、「あっ」と思い、読むのが止まらなくなります。

ふたりの女性の足取りを追い、ちょっとづつ事実を集めるところなんか、ジグソーパズルをひとつづつ拾っていくような感じです。

最後のほうに近づくと、「あれっ、残りが少ないよ、なかなか解決しないよ、大丈夫かな」って気分になってしまいます。

そして、パズルが、はまったところで、それまでまったく姿が見えなかった犯人が、最後の最後に登場します。

あのあと、犯人はどうなったんでしょうか?気になって気になってしかたがありません。

でも、ラストシーンは、なんか目に浮かぶような・・・・・・・。そこで、終わってくれたからこそ、なんかすごーく後に残る作品になったような気がします。