アリとフォアマン

猪木との世紀の凡戦を戦ったあと、アリは華々しい舞台から消えていきます。

 

そして、アトランタオリンピックの最終聖火ランナにアリが登場したのはびっくりしました。
病気のため、手が震えていました。

 

カシアス・クレイからモハメド・アリとなり、徴兵拒否で王座をはく奪され、ピークを過ぎたと言われながら、当時、史上最強と言われたジョージ・フォアマンに挑戦します。
父さんも、そしてみんなも、アリのKO負けを予想していました。
予想通り、初回から、フォアマンの強打が炸裂します。アリは、ロープにもたれて打たれるままです。
そして、後半、フォアマンの疲れを待って、逆転KO勝ちです。
試合会場の、アフリカの地名をとって「キンシャサの奇跡」と言われてました。
1974年。猪木ーアリ戦の2年前です。

 

その試合で、アリに負けたフォアマンは、その後、全く精彩を欠いて、消えてしまいます。

 

そのフォアマンが、奇跡の復活をします。
その模様は、父さんは、NHKの沢木耕太郎さんのドキュメントで詳しく見ました。

 

歳をとったからだのデカーイ宣教師が、ある時、古い教会の建て替え費用を稼ぐため、鉄球を大きなお腹に落とさせはじめます。

 

そして、キンシャサから20年後の1994年、45歳で、マイケル・モーラーに挑戦します。
チャンピオンのスピードあるパンチが初回から雨あられと炸裂します。
フォアマンはじっとガードしたままです。
そして、後半、一瞬のすきをついて、KO勝ちです。

 

自分がアリに負けた戦法を逆に使って勝ちました。
TVの前で、父さんは拍手喝采です。

 

父さんのボクシングベスト3は、
①アリ-フォアマン
②大場政夫-チャチャイ・チオノイ(初回にダウンした大場の逆転KO勝ちでした。その3週間後、大場さんはスポーツカーで激突死しました。)
③フォアマン-マイケル・モーラー