国宝(上下)

吉田さんの6冊目の本です。
移動図書館の本棚で見つけました。上下巻で分厚い。
たしか、朝日新聞に連載されていたと思います。

国宝、吉田修一朝日新聞出版、6月
・上巻:青春篇、2018.9
・下巻:花道篇、2018.9

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「1964年元旦、長崎の老舗料亭で侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。」

これはすごい、読み始めたら止まらない、傑作です。
やくざの世界にそだち、上方歌舞伎の世界でのし上がる一代記です。
前半は、大阪が舞台で、関西弁が飛び交います。
年代がちょうど父さんと重なっています。
途中で、どこまでが事実で、どこから創作なのかごちゃまぜになって…。
主人公のモデルは、坂東玉三郎さんなのかと思ったり、でも違うなと思ったりして…。
おもしろい小説でした。
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吉田修一さんの作品の中で読んだものは下記です。
悪人、横道世之介、平成猿蟹合戦図、犯罪小説集、横道世之介 続、国宝(上下)