熱源

初めての作家さんです。
昨年の直木賞です。行列は長かったです。
史実をもとにしたフィクションだそうです。

熱源、川越宗一、文藝春秋、2019.8、20cm 426p、9月

Ynetugen

「故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。」

分厚い。文章が硬い。アイヌ、ロシアの人名・地名がわかりづらい。
ほんと読みづらい。でも、直木賞だからとガマンして…。
樺太(サハリン)に生まれたアイヌ人と、樺太調査のポーランド人が主人公です。
時代に流されながらも懸命に生きようとした人たち。
作品中にも登場する金田一京助が書いたアイヌ本をもとにしているそうです。
南極探検隊に参加するアイヌポーランド独立運動にかかわるポーランド人。
スケールのでかい物語です。
史実なので、登場人物が散漫な気もしますが…。
最後まで読んで、良かったと思える本です。