暗幕のゲルニカ

ちょっと前に、「たゆたえども沈まず」を読みました。

つい最近文庫化された「暗幕のゲルニカ」をお借りしました。

ペンネームの「マハ」は、やはりゴヤの「着衣のマハ」に由来するらしいです。

職業が、「小説家、キュレーター」となっています。

この小説の主人公もキュレーターなんですが、カタカナになると”学芸員”というよりは、なんか”美術研究家、美術展の企画者」って感じがするんですけど・・・・・・。

暗幕のゲルニカ原田マハ、新潮社、2016.3、20cm 357p、文庫版は2018/6/28、9月

反戦のシンボルを代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリリングな美術小説。」

0gerunika

おもしろい。

読み始めたら止まらない。

大戦前後のパリと、9.11後のニューヨークの話が交互に進みます。

「たゆたえども」でも思ったんですが、この本もどこまで実話でどこから創作なのか・・・・。

ゲルニカは2012年のスペイン旅行で見ました。

たぶん、そのときに説明を受けたんでしょうが、すっかり忘れていて。

反戦というのはてっきり第二次世界大戦だと思っていました。

スペイン内戦がキッカケだったとか、ゲルニカを守るためにニューヨークへ疎開させたとか、まったく知りませんでした。

読み終わって、スペインの歴史について、ほんとうに知らなかったんだぁーって思いました。

いいほんです。

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簡単な歴史をメモしました。

1937年:ピカソがパリでゲルニカを制作し、パリ万国博スペイン館に展示される。

1939年:ゲルニカアメリカへ疎開

1973年:ピカソが亡くなる。91歳。

1975年:フランコ総統が亡くなる。82歳。

1981年:ゲルニカがスペインへ戻る。

ピカソが亡くなったとき、とうさんは21歳。

ほんのちょっと前のことだったんです。

スペインの歴史ってほんと知りませんでした。

そういえば、ちょっと前に見たスペインが舞台の「パンズ・ラビリンス」というファンタジー映画では、「1944年のスペイン。山間部では、内戦終結後もフランコ政権に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げている。」という背景でした。

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2012年にスペインへ行きました。

ソフィアセンターでゲルニカを見ました。

Gerunika

2016年に大塚美術館へ行きました。

原寸大の陶板画です。

すごい迫力でした。

Ootsuka

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原田マハさんの作品の中で読んだものは下記です。

たゆたえども沈まず、暗幕のゲルニカ