以前、小泉孝太郎さん主演のドラマを見ました。
たしか10回放送だったと思うんですが、5回で突然お話しが終わり、6回目からまったく違う物語になりました。
ただ、主人公はなんの特徴もないサラリーマンがそのままなんですけど。
あとで、2冊の本が元になっていることを知りました。
前半5回分の原作を借りました。
誰か、宮部みゆき、2003.11、379p
「財閥会長の運転手・梶田が自転車に轢き逃げされて命を落とした。広報室で働く編集者・杉村三郎は、義父である会長から遺された娘二人の相談相手に指名される。」
杉村三郎シリーズの第一作です。
読んでいて、どうしても小泉孝太郎さんの顔を思い出してしまいます。
個性の少ない主人公キャラクターにぴったしなんです。
ほんと、宮部さんの文章は、読みやすいし、すごーくていねいです。
なにげない描写に感心してしまいます。
お話しは、すごい事件がおこるわけではありません。
でも、じわじわと・・・。
終盤、まさかの展開です。
ちょっと後味が悪いような・・・・。
でも、杉村三郎の家族との会話がほっとさせてくれます。
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それにしても、第一作から、杉村三郎は、幸せすぎる境遇に、常に不安をもっていたんだぁーってあらためて思いました。。
いつまでも、そんな状況で続くのかと思っていたら、ペテロのあのラストが。
宮部さんも、のびのびと杉村さんに活躍させたかったのではって思ってしまいます。